現在のところ、予防の基本はやはり予防接種でしょう。完全に感染 阻止はできなくても症状がかるくなったり、重症になるのを防いだりと 有効であるとされています。 しかしかかってしまった場合は、かぜと同じように安静にして、保温 と保湿に気をつけてください。また、熱が出ているときや、嘔吐や下痢 などの症状があるときは、体の水分がどんどん失われていきます。脱 水症をおこしやすいので水分補給を充分に行いましょう。 インフルエンザの早期発見(発症後2日以内)でしたら有効なインフ ルエンザウイルス薬があります。地域でのインフルエンザの流行など をチェックし、あやしいと思ったらすぐに受診するようにしてください。 高熱が続きますので、そのときの様子によって適切な解熱剤を使用 しなければなりません。インフルエンザ脳炎・脳症との関連もあり、当院 ではアセトアミノフェン(カロナール、アルピニー、アンヒバ)といわれる作 用のやさしいタイプのお薬を使用します。
インフルエンザウイルス(A、B、C型)の感染によっておこります。 熱は38〜40℃と高くなり、頭痛やのどの痛み、筋肉痛や体のだるさ 、下痢や吐き気など一般的なかぜよりも症状がつよくでます。典型的 な症状をひき起こすのはA型とB型です。 気管支炎や肺炎、まれに脳炎などの重い合併症をおこすこともあ ります。小さいお子さんほど注意が必要です。 潜伏期間は1〜5日(平均38〜48時間)です。